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絶滅危惧種に関するQ&A・質問
絶滅危惧種 に関するQ&Aを掲載しています。
環境ビジネスQA
2011年10月13日
Q.質問
野生のメダカについて 魚を飼っている方、そうでない方でも、ご意見を聞かせてください。 私は半年前、地元で野生のメダカを7匹捕りました。 地元でもほとんど知る人のいない天然メダカの生息地で、かなりの数が無事に生き残っています。 天然メダカは確か絶滅危惧種ですが、その時は「増やして放流しよう」と思って捕りました。 今現在、メダカは増え、稚魚も含めると30匹以上になっています。 このメダカはどうするべきだと思いますか? 私は、「7匹の親メダカだけは元通りに戻す」「繁殖に必要な数匹を残して放流する」「血が濃くならないように、もう一度捕ってくる」という案を考えています。 また、放流も「元の場所」だけと「前はメダカのいた場所」にも放すのとを考えています。 (放流については、来年の春) 少数のメダカの放流は生態系には影響しないと思っていますが、どうでしょうか。 皆さんの意見も聞かせてください。よろしくお願いします。
2011年10月17日
A.回答
私は戻すべきではないと思います。 もしその場所が、改めて血統維持のための個体を供給してくれるくらいに再生産能力を保持した生息地なら、数匹や数十匹は自然に失われる個体数の範囲内です。失礼な言い方かも知れませんが、その程度の数を放しても、他の回答者さんが仰るようにただの自己満足でしかありません。それに、質問者さんが今まで全く他の魚を飼育したことがなく、全ての器具や水に全く某の感染症の危険がないと断言できない限りは、その生息地に無用な病原体を持ち込む結果にならないとも限りません。 また、もし再生産能力が低下していて、数匹や数十匹がその個体群に影響を与えるような生息地であれば、そもそも採ってくるべきではないと思います。 もともと、水鳥の足に絡んだ水草に付着した卵などから、「空を飛んで」隔絶した溜め池などにも分布を拡げてきたメダカは、近親交配の弊害にも強く、かつ生息地単位の遺伝情報の均質性が高いとも言われています。そうだとしても、元の種親が数匹からスタートした30匹の子孫たちの持つ遺伝情報は、非常に限られた遺伝子プールになってしまっているのは確かです。 人工飼育下での野生種の増殖、再訪流で悩ましいのは、この遺伝子プールが限られた種親だけのものになってしまうことで、その種親が持っていなかった遺伝情報が失われてしまう危険も発生します。 長らく各地で淡水魚の保護に携わっていますが、野生復帰を目指して干し上げ(外来種や国内移入種の駆除目的)時に保護した純血個体群の増殖を図るには、元の親世代が最低でも数百匹の単位で存在している必要があると言われていますし、その数の種親から全て子孫を残そうとすると、個人でできる限界を大きく越えてしまいます。通常は研究機関ですら手がまわらず、リスク分散の意味も含めて、地域の小中学校に協力を依頼したりする事業です。それくらい、野生個体群の保護増殖というのは、やろうと思えば考慮すべき要素がたくさんあるんですね。 質問者さんの心がけは立派だと思いますが、個人でできるレベルでの増殖や放流は、思いとは裏腹に種の虐待につながることだってあり得ることを認識しなくてはいけないと思います。 先に書いたように、数匹や数十匹が遺伝子情報に影響を与えないくらいの再生産能力がある場所なら、心配がない代わりに意味もなく、影響しかねない場所なら心配以前に採るべきではなく…ということです。厳しい言い方をすれば、本当に保護を望むなら、生息数とは関係なく採ってくるべきではないということですね。 一度飼育下に置かれた個体は、死ぬまで飼うべき⇒二度とその生息地に戻ることはない⇒死んだも同然…ということだからです。 多少の採集が影響を与えない豊かさを持った生息地であることに感謝しつつ、もし殖え過ぎたのであれば、逆に野生に返すことよりも飼育需要を満たす方に振り向ける(他に飼いたい人に譲ってあげる)ことで、それ以上の野生個体の犠牲をなくすべく努めた方が、志は生かせると思いますよ。 でもその際は、できればお金に換えるという方向ではなく、責任持って飼ってくれる人に無償で譲ってあげるという形で、他の方の飼育需要を満たしてあげて欲しいなぁーと思います。野生起源の個体がお金に換わることで、思いとは逆に新たな野生収奪を生んでしまう危険があるからです。 姿を消した場所には放しても無駄というご意見もあり、私も換金需要がなければ全くその通りだと思っていますが、残念なことに減り始めた生息地から姿を消した最後の一押しが、業者の採り尽くしだった生息地もたくさんあるんですね…。 ちょっと思い入れの深いテーマなので、長々と失礼しました。
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